夫源病(ふげんびょう)から抜け出すためには | 夫源病シリーズその2
夫にリベンジ
離婚という言葉に夫は急変
夫婦関係の3つの事をアドバイス
ご依頼者さまについて
ご依頼者さま | 妻48歳 |
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対象者 | 夫52歳 |
結婚生活 | 18年目 |
子供 | 3人 |
対象者の職業 | 会社経営者 |
夫源病とは
「夫の存在」がストレス源となり、妻が病気になること。
大阪樟蔭女子大学 学芸学部教授の石蔵文信氏が命名。
病気の症状としては
- 頭痛
- めまい
- ほてり
- 耳鳴り
- 冷や汗
- 動悸
- 不眠
- 胃痛
などがある。
これらの症状は更年期障害に似ているため間違えられやすい。
夫から妻への身体に対する暴力や、精神的な嫌がらせや恐怖を感じるような脅迫・性的な行為の強要によるものが多い。
特に夫の定年前後となる50歳以降のストレスは大きく危険である。
夫にリベンジ
社内で噂になっていたのに知らないのは自分だけという悔しさもあって、絶対に許すことはできません。
夫に浮気という裏切り行為をされた妻は、夫への従順な気持ちが180度変わりました。
妻は夫と浮気相手に対して、法的にできる限りのことを徹底的に行い、リベンジすることにしました。
夫との結びつきは経済(生活費)だけのつながりであったため、慰謝料、養育費、財産分与を十分に取れるなら離婚をした方が精神的にも楽になると思い、離婚する方向で弁護士を通じて夫との交渉が始まりました。
離婚という言葉に夫は急変した
妻は夫に対して常に従順に接してきました。
もちろん、激昂したことなどはありません。
そのため夫は、妻が自分に従うもので、何でも言うことを聞く存在と思っていました。
ところが夫は弁護士から届いた文章に「離婚」の文字があることに驚き、「まさか妻が・・・」本気で離婚を望んでいるとは思ってもみなかったことです。
弁護士から送られた通知は、親権者は妻、不貞行為に対する慰謝料請求、夫のストレスから病気になったことに対する
- 慰謝料請求
- 養育費
- 当面の婚姻費
- 引越し費用
- 財産分与の請求
さらに浮気相手に対して慰謝料請求する旨が記されていました。
その報に接した夫は、いかに取り返しがつかないことをしていたか、初めて自覚したたそうです。
それから夫は、今まで妻のことを無神経に扱っていたことを反省し、夫婦修復を要求してきました。
夫の反応は妻からしたら想像もできなかったそうです。
妻の決断
妻は、夫が心から謝罪し反省していること、並びに子供の影響を考え、条件付きでもう一度やり直すことにしました。
一概に夫だけが悪いかと言えばそうではりません。
夫がここまで傲慢になったのは、妻にも責任があります。
そのため、今までの夫婦関係を見直し、夫と妻の役目を明確にし、約束事を決めてお互いが努力することにしました。
妻の体調を回復するために感情を抑え過ぎないよう「プチ喧嘩」、気分転換のために「プチ外出」を夫に許してもらうようにアドバイスしました。
さらに、浮気相手の女性には、夫と不倫関係にあったことを認め謝罪してもらい、二度と夫に接触(メール・電話含む)しない、万が一接触した場合は慰謝料を支払う旨の内容を公正証書に残しました。
その代わり、今回は慰謝料請求は行いませんでした。
夫のストレスを溜めないために
さらに夫源病を完治させるために、以下のことをアドバイスしました。
- 夫の不満は我慢ぜず、口に出す。
- 家庭以外のことに目を向ける
- 夫婦で共通の趣味をもつ
今までは夫への不満を口にすることなく耐え忍んできたため、ストレスが溜まり体調を悪くしていました。
自分の気持ちを吐き出すことによって、自分の気持ちを知らせることになり、喧嘩が増えたとしても適度なコミニュケーションになります。
夫は、妻が主張することによって妻の知らない一面を知ることができ、夫の無神経な発言も減りました。
さらに、家庭で悶々とすることを避けるために働くことにし、人との付き合いも積極的に行い、飲み会や小旅行にも出かけるようにしました。
夫は働くことと夜出かけることに抵抗はありましたが、家で待つ身の気持ちがわかるように改善されました。
もちろん、家庭を疎かにするかしないかのギリギリのところです。
ご夫婦で何かに取り組み、同じ方向へ向かうことはとても大切なことです。
特に定年後は夫婦ともに家に滞在する時間が増えます。
毎日何もしないで過ごしていると、夫は妻にまとわりつき、「濡れ落ち葉」となって妻のストレスはたまる一方です。
ところが共通の趣味があれば、これほど楽しい時間はありません。
そこで今から定年後を見据えて、夫婦の共通の趣味を見つけることをアドバイスしました。
浮気が原因で夫源病になった場合は
一方、夫の浮気に確証があってそれが原因で体調が悪い場合は、一刻も早く浮気調査をすることが一番の特効薬です。
証拠もなく夫に浮気を止めるよう話しても、帰ってくる言葉は
- 何かの間違い
- おまえの考えすぎ
- 探偵でも頼んで調べてみろ
- 頭がおかしい
など、逆ギレされて責められるだけです。
事実が判明し、証拠さえ掴めば、あなたは強い気持ちで話合いができます。
もちろん調査したからといって離婚に進むことはありませんし、離婚しなくても慰謝料請求は可能です。
ただしこの場合は様々な反応が考えられますので、ご相談ください。
まとめ
夫のストレスから病気になりやすい人のタイプは、良妻賢母でありたいという意識が強く、嫌なことがあっても我慢強く、感情を自分の中に納める人などです。
逆に夫は妻の気持ちを慮ることがなく、妻のストレスや体調の変化に気づかないので、「あなたのせいで病気になった」とはっきり伝えることも必要です。
このような夫婦はコミニュケーションを取ることが苦手なため、「プチ喧嘩」をすることも一つの方法です。
思ったことや感じたことを言葉に出して相手に伝えるのです。
もちろん喧嘩になることもありますが、言いたいことをためないで口に出すのでストレスはたまりません。
以上のように、夫によるストレスは世の中のほとんどの人が多かれ少なかれ持っていることと思います。
しかし、そのストレスによっって病気になるまで我慢する必要はありません。
少しでも楽になるよう、早め早めに対処されるようにしてくださいね。